投稿日:2020年11月23日 | 最終更新日:2022年10月8日
こんにちわ、川西です。
今回のテーマは『エリオット波動を活用したエントリー』。
こんな悩みを解決します。
- エリオット波動とは
- エリオット波動と注文が集中するポイント
- エリオット波動を使ったエントリー実践
エリオット波動は非常に奥深く、使いこなすには豊富な知識と経験が必要です。
パターンも多く、勉強しだしたらキリがありません。
そのためボクは、エリオット波動の特徴ある部分だけを利用してトレードに活用しています。
シンプルだけどしっかりと利益もだせる手法だと個人的には思っています。
あなたのトレードの参考になれば幸いです。
Contents
エリオット波動とは?
エリオット波動とは、ダウ理論を発展させた分析方法です。
6つの基本原則から成り立っている理論。世界中のトレーダが意識している基準です。ダウ理論の詳しい説明はこちらの記事をご覧ください
エリオット波動は、『パターン・比率・時間』という3つの要素で構成されています。
その中でも最も重要なのが下図の『パターン』
パターン(価格変動)は、5つの上昇波(3つの推進派と2つの調整波)と3つの下降波(3つの調整波)によって成立します。
2.4波が上昇トレンドにおける修正波
A.C波が調整局面における推進波
B波が調整局面における修正波
エリオット波動理論では、これらの波ひとつひとつに特徴を持たせています。
●第1波
下落した水準からの単なる反発にしか見えません。
多くのトレーダーたちも下落トレンドはまだ続いているのでは?という考えから、ロングポジションをもっても早めに決済するので、短命に終わることが多い。
たまに大きな底値を作り、力強い波を形成することもあります。
●第2波
第1波の上昇部分のほとんどを戻してきます。
ただし、理論の大原則としては第1波の起点より安値にはなりません。
ダブルボトムなどのパターンを作りだすこともあります。
●第3波
最も力強い波を作ります。
安値を切り上げ、第1波の高値をブレイクすることでトレンドが発生。
ダウ理論においても買いポイントです。
ちなみに「第3波が上昇5波動のなかで最短になることはない」というルールあり。
●第4波
ここまで買いポジションをもったトレーダーの利食いと、ポジションを持っていないトレーダーの買いの思惑が交錯する場面。
そのため、複雑な形になりやすいのが特徴です。
「第4波の底は、必ず第1波の高値より上になる」というルールあり。
●第5波
第3波ほどの力強さがなく、トレンドの終わりの気配を見せます。
そのため、オシレーター系ではダイバージェンスを起こすことなどがよくあります。
A波
上昇トレンドの終わりを感じたトレーダーが利食いをしたり、積極的な逆張り系トレーダーが参加してきます。
上昇トレンドにおける戻しと勘違いをしてしまうポイント。
B波
トレンドはまだ続いているとの心理が働き、トレーダーたちが再び強気になります。
しかし、結局は5波のトップを超えることはできません。
ダブルトップなどの形を作りやすい波。
C波
多くのトレーダーが、トレンドの終わりを認識します。
利食いと損切りを巻き込みながら弱気一直線。
そのため調整波のなかでも最長になることが多い波です。
このように波それぞれに特徴があります。
では、この特徴をふまえてトレードにどう生かせばいいでしょうか?
エリオット波動と注文が集中するポイント
エリオット波動はどの時間軸にも存在し、似たような形をつくります。
例えば、下図のような1時間足のエリオット波動があったとしましょう。
その中で、さらに小さな5分足でもエリオット波動を繰り返しているといった具合にです。
大きな波動の中で小さな波動が起こっているというイメージでOK。
特に赤丸のポイントは、『3-3の波』と呼ばれる非常に伸びやすく・獲りやすいポイントでもあります。
なぜなら、第3波が一番伸びやすいからです。
1時間足(上位足)が伸びやすいポイントで、5分足(下位足)でも伸びやすいポイント。
積極的に狙いにいきたいところですね。
少しマニアックになりますが、各波動はより小さな波動に分割されます。
細かく分類すれば144個の波動になるのだとか・・・頭がイタイ
下図の波をイメージしていればいいかと。あとは細かすぎて判断が難しいと個人的には思う。
引用元:マーケットのテクニカル分析 P396より
もうひとつブレイクアウトを狙うなら次のポイントを
やはりブレイクアウトの場合でも伸びやすいポイントは先ほどと同じで、上位足とそろった『3波』の高値・安値の更新(数字の②、⑤)
先ほどとの違いは、エントリーを仕掛けるタイミング。
5分足(下位足)でトレンド発生する前にしかけるか、高値・安値ブレイクでトレンドが発生するタイミングで仕掛けるかの違いです。
エントリー後すぐに伸びやすいのは、やはりブレイク手法といえるでしょう。
①、④の箇所は3波のブレイクアウトですが、上位足に逆らったエントリーなので伸びにくいといえます。
③は上位足とそろっていますが、上位足が第5波なので、あまり大きな値幅は期待できません。
このようにエリオット波動はひとつの時間軸で見るより、上位足と重ねてみることで勝ちやすいポイントが見えてきます。
特に『3-3の波』は勝率・利益率も高い箇所です。
そのためFX初心者の方は、まずはこの『3-3の波』のポイントを意識してチャートを見るのをおススメします。
続いて実際のチャートで見てみましょう。
エリオット波動を使った『3ー3の波』エントリー実践
先ほどの例をふまえて実際のチャートで見ていきます。
まずは上位足
これはある通貨ペアの1時間足チャート。
下落の波の後、戻り高値(青線)を抜けて第1波が発生しました。
その後、第2波(調整波)がでています。
本来ならこの『2』のポイントを狙いたいところですが、
実際に動いているチャートではまだこのポイントは出来上がっていません。
後から見れば当然分かりますが・・・
チャートをみても分かるとおり、下位足では下降トレンドを作っているので、ロングを仕掛けるにはリスクが高いといえます。
そこで上位足の第3波を狙うため小さな時間足に切り替えます。
下図は『2』付近での5分足の動き。
波の見方は一緒ですが、上位足が2波目です。
ですので、下位足が戻り高値を抜けた後の赤丸あたりは積極的に狙いたいところ。
なぜなら、上位足が3波目に入ったと考えられるから。
また、下位足も3波目に入るポイントだからです。
そのため、このポジションはリスク・リワードも高く、強気で保有できるのです。
その後の動きは1時間足チャートを見ればわかるでしょう。
もちろん実際の相場というのは、上昇5波・下降3波の周期で必ずまとまるほどカンタンではありません(そうだったらどんなに楽か・・・)
うまく波動を築かずに終わることだってしょっちゅうです。
だから「エリオット波動は使えない」と思うひともいるのでしょう。
一方、エリオット波動に近い動きをすることがあるのも事実です。
ボク自身もメインのトレードルールは今回ご紹介した『3-3の波』を狙ったものです。
トレード回数も少なく、勝率も6割に満たないですが、利益はしっかり残すことができています。
なによりトレードルール自体、押し安値・戻り高値を意識するだけのシンプルさが好きです。
当然ながら、エリオット波動で説明できない波も多いです。
そんな『わからないところ』は手を出さないのが基本。
わざわざ難しい相場を選んでも利益が増えるわけではないですからね。
まとめ
エリオット波動は、相場の性質をよく言い表しており、チャートを見るときのベースになります。
エリオット波動の基本パターン
- 1,3,5波が上昇トレンドにおける推進派
- 2.4波が上昇トレンドにおける修正波
- A.C波が調整局面における推進波
- B波が調整局面における修正波
一般的に、推進派のなかで3波は、もっとも長い波動になる確率が高いと言わている。
その3波目の特性を利用して、『上位足が3波目のなかで、下位足の3波目を狙っていく』のが効果的
ぜひ検証をおこなってモノにしていきましょう。
川西 能司
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