本ページにはプロモーションが含まれる場合があります

フィボナッチリトレースメントの使い方と重要な4つの数値とは?

投稿日:2020年1月8日 | 最終更新日:2023年2月6日

「押し目や戻り売りを狙いたいけど、どこでエントリーすればいいかわからない!」
「待つことが重要なのはわかるけど、いつまで待てばいいかわからない!」

そんな悩みありませんか?

トレンドが発生中の押し目や戻りを狙った順張りのトレードには、『フィボナッチリトーレスメント』がオススメです。

でも、
「フィボナッチって使い方がよくわからない」
「なんだか難しそう」
と思っている方もいるでしょう。

そこで今回は、FX歴10年目のボクなりのフィボナッチの考え方や使い方をお伝えします。

この記事を見れば、慌ててエントリーすることなく落ち着いて『待つ』ことができるようになりますよ。

1.そもそもフィボナッチって何?必要?

フィボナッチ数列とは、イタリアの数学者レオナルド・フィボナッチが研究した数列のことです。

「1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144・・・・」

と続くフィボナッチ数列は、人間が自然と「美しい」と感じる数列を表しています。

この数列は、植物の花びらの数や貝殻のらせん模様など自然界に広く存在しているだけでなく、エジプトにあるピラミッドや有名な絵画「モナリザ」などの作品にも用いられています。

なぜフィボナッチ数列が、FXに関係するのでしょうか?

チャートというのは、カンタンにいえばトレーダーたちの集団心理を織り込んだものです。

そのチャートが生み出す波のカタチは、自然とキレイな「N字」を描くことが多いことで知られています。

不思議じゃないですか?

チャートは不規則な連続の動きなはずなのに、規則正しく動くときがあるのです。

ボクも何度もこの規則正しく動く瞬間を目撃しています。
そして、その動きを狙って利益を上げています。

そう、そのときに使っているのが『フィボナッチリトレースメント』というわけです。

まー正直なところ、フィボナッチが正しいのではなく、
「フィボナッチが機能すると思っているトレーダーが多いから機能している」
だけとボクは思っていますけど…

とにかく多くのトレーダーが、「フィボナッチを意識してチャートを見ている」ということを知っておくことが重要です。

なぜなら、世界中のトレーダーがエントリーしてくるポイントを想定できるようになるからです。

つまりフィボナッチを理解することで、優位性のあるトレードができるといえるでしょう。

ですからトレードにフィボッチを取り入れるかどうかは別にして、理解しておいて決して損はありません。

2.フィボナッチの使い方

FXで利用されるフィボナッチリトレースメントの基本的な使い方は、
トレンド発生中の押し目・戻りの深さを予測するということです。

相場は必ず上下に動きながら波を作っています

上昇や下降が永遠に続くことはありません。

フィボナッチはこの習性を利用して、「波がどこまで戻すのか?」「波がどこまで伸びるのか?」を推測するツールです。

トレンド発生中の押し目・戻りの深さを予測する


このように未来を予測するインディケーターといえばこの『フィボナッチ』か『一目均衡表』ぐらいではないでしょうか?
(他にあるかもしれないけど…)

このフィボナッチを覚えると、押し目や戻しの時間をゆったりと待つことができるようになります

今までのように無駄にチャートを見て、ついついエントリーしたり、押し目がわからずチャンスを逃したりすることもなくなるでしょう。

では細かく解説します。

フィボナッチリトレースメントで重要な4つの数値とは?

フィボナッチで押し目や戻りを測るにはフィボナッチリトレースメント』を使います。

リトレースメントとは『引き返す』という意味です。

この言葉どおり、トレンド発生中に「どこまで戻すのか・押すのか」を推測します。

代表的な候補になる4つのポイントを抑えておきましょう。

  • 38.2%ー浅い戻し:浅い戻しから高値や安値を更新していくようだと相場に勢いがあると判断できます。
    重要なレジサポなどを抜いたときは、大きく戻さずに浅い戻しから抜けていくことがあります。
    ボクの場合は、主に『売り』でエントリーするときに使うことが多いです。

  • 50%ー半値戻し:いわゆる『半値
    トレーダーが一番意識している数字です
    そのため反発する可能性が高いポイントといえるでしょう。

  • 61.8%ー深い戻し:深く押してきた場合は、この数字で反発することがあります。
    ここを抜けるようだとトレンドが終わり、レンジになる可能性が高くなります

  • 100%ー全戻し:全戻しの状態。
    ここまで戻ってくるということは反対の勢力も相当強いと推測されます。
    それまでのトレンドが終了し、相場の流れが変わる可能性が高まっています
    ただし、ここから高値・安値を更新していくと利益が最大化されるので、トレンドが終わったと思っての逆張りは厳禁

このようにフィボナッチ・リトレースメントをあてることで「上昇(下降)に対してどれぐらい押しているか・戻っているか」を判断できます。

波に対してどこまで押してきたら(戻してきたら)エントリーするかをきめておけば、あなたが慌ててエントリーする必要がなくなります。

実際のチャートで見てみましょう。


黄色波の上昇に対して押し目を測るために『フィボナッチリトレースメント』をあてます。

浅い押し目38.2%まで戻さないところで、何度か買いが入っているのが下ヒゲでわかりますね。

でも味方が少なく、高値を更新できていません。

上昇に勢いがあったからといって、慌ててエントリーすると痛い目にあう可能性が高いです。

そして38.2%付近(厳密には届いていませんが)で反発、一時は上ヒゲをつけるほど買いが入りましたが、高値を更新できず。

そして「半値」である50%で反応して高値を更新していきました。

今回のケースでは、50%で高値更新となりましたが、61.8%や100%まで押し目を作ることは当然あります。

このようにフィボナッチをあてることで
「上昇(下降)にたいしてどれぐらい押しているか(戻しているか)」を知ることができます。

この感覚を持てれば、慌ててエントリーすることなく、戻しを待ってトレードすることができるようになりますよ。

フィボナッチリトレースメントの使い方

フィボナッチリトレースメントの使い方にはいくつかあります。
そのなかでシンプルな使い方としては、「はっきりと分かる高値と安値」にあてることです。

上図で説明します。
AからBへと下落した後、Bから上昇してきたら[AからB]に対してフィボナッチリトレースメントを引きます。
AとBは誰が見ても明かに高値と安値ですよね?

利用しているFX会社によって表示されるパーセンテージは変わってきますが、代表的な[38.2%,50%,61.8%]は表示されると思います。

これが最もポピュラーな使い方だと思います。
そしてこの使い方を踏まえてトレードに大切なのは、
「自分が狙っている押し目・戻り売りの波にあてる」
ことです。

事例をみてみましょう。

Aの波が黄色マル「戻り高値」を上抜きました。
ダウ理論(注)では目線を『買い目線』に切り替えるポイントです。

ですから、ここからは押し目買いを狙っていくことになります。
ただしまだ押してきていないので、今のままではフィボナッチは引けません。
つまり「何もすることはない」ということです。

ダウ理論について詳しくは別記事に書いています。

エントリーする前に①【ダウ理論で目線を決める】

2017年6月25日

しばらくして陰線がでてきましたね。
ここで高値Bと判断して、A→Bにたいしてフィボナッチリトレースメントを引きます。

ただし下がってきてもすぐに高値を更新した場合は、再度押し目を待ってフィボナッチを引き直します

どこのポイントで反応するかは相場次第ですが、少なくとも38.2%より上では見送るなどのルールを決めておいてもいいと思います。

少し見にくいですが、今回のケースでは38.2%で下ひげをつけたもののさらに押してきています。
そして50%まで落ちてきて、さらに下がりそうなところから押し目が成功しました。

このように50%や61.8%などでピッタリで必ず反発するとは限りませんし、ラインに届かず押し目が入ることもあります
ですから、フィボナッチはあくまでも『エントリーの補強』程度に見ておくことが重要です。

フィボナッチリトレースメントの注意点は?

さて、ここまでフィボナッチの使い方を説明してきましたが、大事な注意点があります。

それは、
「フィボナッチ単体では使わない」
ということです。

どういうことかというと、フィボナッチはトレーダーの主観により引ける波が複数できるので、結局どこからのラインに反応しているように見えてしまうという欠点があります。

複数できるラインにタッチする度にエントリーしていたら、いくら資金があっても足りません。
そのため、フィボナッチと水平線・テクニカル指標など、複数の条件を根拠にエントリーしていきましょう。

例えばボクの場合、


4時間足の上昇波に対してフィボナッチを引いて押し目を待ちます。

50%付近まで押してきたときに、短期(15分足)に切り替えます。
このときに、
「50%まで押してきたぜ!それ、エントリーだ」
はいただけません。
なぜなら、まだ押してくる可能性もあるからです。

だからボクは、短期がダウ理論の買い目線に変わり、移動平均線も上抜きかつサポートされたことを確認してエントリーしました。
こうやって複数の根拠をもとに優位性のあるエントリーをすることが大切です。

もちろんタッチしてからの上昇部分は獲れませんよ。
でも相場の格言にありますよね?
「頭と尻尾はくれてやれ!」

まとめ

本日のまとめです。

◎フィボナッチの必要性

  • 世界中のトレーダーがフィボナッチに注目してチャートみている
  • 他のトレーダーがエントリーしてくるポイントを想定できる
  • フィボナッチを理解することでトレードに優勢ができる

フィボナッチリトレースメントの使い方

  • フィボナッチリトレースメントは、「押し目・戻りの深さ」を測ることできる
  • フィボナッチリトレースメントで重要な数字は[38.2%,50%,61.8%,100%]
  • はっきりと分かる高値・安値に引くのがシンプルな使い方
  • 自分が狙っている押し目・戻り売りの波にあてる
  • フィボナッチはエントリーの補強程度に考える

◎フィボナッチリトレースメントの注意点

  • フィボナッチは単体では使わない
  • 複数の根拠をもとに優位性のあるエントリーを心がける
  • 頭と尻尾はくれてやれ

いかがだったでしょうか?
「どうせ都合のいいチャートで説明しているんだろ?」
と思いました?

もちろん相場の世界ですから、フィボナッチが機能しないことなんてザラです。
でも、何年も相場の世界に携わっているとキレイに反転したりするケースを山ほど見ることになります。

そういったイメージどおりの動きをする瞬間を[ズッと待ち続ける]が大切なんだとボクは思っています。
あなたのトレードの参考になれば幸いです。

またフィボナッチについてより詳しく知りたい方は、書籍『フィボナッチ逆張り売買法』をオススメします。
インディケーターをまったく使用しない方法が満載。
フィボナッチだけに特化したい方向けかなと思います。

The following two tabs change content below.

川西 能司

川西と申します。 トレード歴11年目になるトレーダーです。 数々の失敗・挫折を繰り返し、今ではラインを活用したシンプルなトレードに落ち着いています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です