投稿日:2021年3月7日 | 最終更新日:2023年1月13日
こんにちは、noujiです。
今回オススメする本は『マーケットのテクニカル分析』
ボクが「もっとチャートパターンを勉強したいな」と思ったときに手にしたのが本書です。
テクニカル分析のバイブルとも呼ばれる本ですから、気になっている方も多いと思います。
でも値段が高い!
なかなかお気軽に購入するわけにはいきませんよね?
そこで購入しようかどうか悩んでいる方に、ボクなりに本書を読んだ感想や参考になったことをご紹介したいと思います。
- 感想
- 口コミ
- 購入すべき人
一言でいえば、万能。
テクニカルに関して知りたいことはほぼ網羅されています。
初心者から上級者まで、あらゆるレベルのトレーダーに有益な内容がつまった1冊です。
Contents
感想
ボクがこの本を買ったのは、トレード歴5年目ぐらいのときだったと思う。
ダブルトップ・ボトムなどをトレードで活用していた時期だったのですが、もっといろいろなチャートパターンを知っておかないと思って入手しました。
最初の感想は、
「イヤイヤ、全部書いているやん」
「ダウもエリオットもテクニカルもローソク足も全部やん」
そんな風に思ったのを覚えています。
テクニカルに至る全てが網羅されているのを、本の目次を見てもらえば分かると思います。
- 第1章 テクニカル分析の哲学
- 哲学と論理的根拠
- テクニカル分析とファンダメンタルズ分析
- 分析とタイミング
- テクニカル分析の柔軟性と適応性
- テクニカル分析を異なる対象に応用
- テクニカル分析を異なる時間枠で応用
- 経済予測
- テクニカルアナリストかチャート分析者か
- 株式と先物のテクニカル分析を簡単に比較
- テクニカル分析に向けられる批判
- ランダムウォーク理論
- 一般原理
- 第2章 ダウ理論
- 基本理念
- 終値の使用とラインの存在
- ダウ理論に対するいくつかの批判
- 経済指標としての株式
- ダウ理論を先物に応用
- 第3章 チャートの仕組み
- 利用できる各種チャート
- ローソク足チャート
- 算術目盛りと対数目盛り
- 日足のバーチャートの作り方
- 出来高 先物取引の取組高
- 週足と月足のバーチャート
- 第4章 トレンドの基本概念
- トレンドの定義
- 3つのトレンドの方向
- 3種類のトレンド
- 支持線と抵抗線
- トレンドライン
- ファン理論
- 「3」という数字の重要性
- トレンドラインの相対的な傾斜角度
- チャネルライン
- リトレースメント比率
- スピードライン
- ギャンラインとフィボナッチファンライン
- 内部トレンドライン
- リバーサルデイ
- ギャップ
- 第5章 主要な反転パターン
- 価格パターン
- 2種類のパターン―反転と継続
- ヘッド・アンド・ショルダーズの反転パターン
- 出来高の重要性
- 目標値の算出
- 逆ヘッド・アンド・ショルダーズ
- 複合型ヘッド・アンド・ショルダーズ
- トリプルトップとトリプルボトム
- ダブルトップとダブルボトム
- 理想的パターンのバリエーション
- ソーサーとスパイク
- 第6章 継続パターン
- トライアングルパターン
- 対称トライアングル
- 上昇トライアングル
- 下降トライアングル
- 拡大型パターン
- フラッグとペナント
- ウエッジ
- レクタングルパターン
- メジャードムーブ
- 継続型ヘッド・アンド・ショルダーズ
- 確認とダイバージェンス
- 第7章 出来高と取組高
- 二次的指標としての出来高と取組高
- 全市場における出来高の解釈
- 先物市場における取組高の解釈
- 出来高と取組高に関するまとめ
- ブローオフとセリングクライマックス
- COTリポート
- コマーシャルズを見よ
- トレーダー別ネットポジション
- オプションの取組高
- プット・コール・レシオ オプション市場のセンチメントとテクニカル分析を組み合わせる
- 第8章 長期チャート
- 長期的視野を持つことの重要性
- 先物取引のためのつなぎ足チャートの作り方
- パーペチュアルコントラクト
- 長期トレンドはランダム性に異議を唱える
- チャートパターン―週反転・月反転
- 短期チャートと長期チャート
- なぜ長期チャートはインフレ調整しなければならないのか
- 長期チャートはトレード用ではない
- 長期チャートの例
- 第9章 移動平均
- 移動平均―時間の差を平滑化する手法
- 移動平均エンベロープ
- ボリンジャーバンド
- 目標値としてのボリンジャーバンド
- バンドの幅はボラティリティを示す
- 移動平均は相場サイクルに結び付いている
- 移動平均として用いられるフィボナッチ数列
- 移動平均を長期チャートに適用する
- ウイークリールール
- 最適化すべきか否か
- まとめ
- 適応移動平均
- 移動平均に代わるもの
- 第10章 オシレーターとコントラリーオピニオン
- オシレーターをトレンドと連携させる方法
- モメンタムの測定
- ROCの測定
- 2本の移動平均を用いるオシレーター
- コモディティチャネルインデックス
- RSI
- 70と30のラインをシグナルとして利用する
- ストキャスティックス
- ラリー・ウィリアムズの%R
- トレンドの重要性
- オシレーターが最も有効に機能するとき
- MACD
- MACDヒストグラム
- 週足と日足を組み合わせる
- 先物取引におけるコントラリーオピニオンの原理
- 投資家センチメント指数
- インベスターズ・インテリジェンス指数
- 第11章 ポイント・アンド・フィギュア
- ポイント・アンド・フィギュアとバーチャート
- 日中のポイント・アンド・フィギュア・チャートの作り方
- 水平カウント
- 価格パターン
- 3枠反転ポイント・アンド・フィギュア・チャート
- 3枠反転チャートの作成方法
- トレンドラインの引き方
- 目標値の算出法
- トレード戦術
- ポイント・アンド・フィギュア・チャートの優位性
- ポイント・アンド・フィギュアのテクニカル指標
- ポイント・アンド・フィギュア・チャートのコンピューター化
- ポイント・アンド・フィギュアの移動平均
- 第12章 ローソク足
- ローソク足の作り方
- 基本のローソク足
- ローソク足パターンの分析
- ローソク足パターンにフィルターをかける
- 結論
- 第13章 エリオット波動理論
- 歴史的背景
- エリオット波動原理の基本的着想
- エリオット波動とダウ理論の関連性
- 修正波
- 交代の原則
- チャネル化
- 波動4と支持線領域
- 波動原理の基礎としてのフィボナッチ数列
- フィボナッチ比率とリトレースメント
- フィボナッチ目標時間
- 波動理論の3つの面を組み合わせる
- エリオット波動の応用――株式市場とコモディティ市場
- 要約と結論
- 第14章 サイクル
- サイクル
- サイクルの考え方がチャート分析手法をいかに助けるか
- 支配的サイクル
- サイクルの長さを組み合わせる
- トレンドの重要性
- 左右変換
- サイクルを分離する方法
- 季節性サイクル
- 株式市場のサイクル
- 1月のバロメーター
- 大統領選挙サイクル
- ほかのテクニカルツールとの併用
- 最大エントロピースペクトラル分析
- サイクルに関する文献とソフトウェア
- 第15章 コンピューターとトレードシステム
- 必要なコンピューター
- ツールと指標の分類
- ツールと指標の使用
- ウエルズ・ワイルダーのパラボリックシステムとディレクショナルムーブメントシステム
- システムトレードの利点と欠点
- 専門家の助言が必要なら
- システムの検証・自作など
- 第16章 マネーマネジメントとトレード戦術
- 成功するトレードの3要素
- マネーマネジメント
- リスク・リワード・レシオ
- ポジションの多元化――トレンディングとトレーディング
- 勝ちが続いたり、負けが続いたあとに何をすべきか
- トレード戦術
- テクニカル要因とマネーマネジメントを組み合わせる
- 注文の種類
- 日足チャートから日中足チャートへ
- 日中ピボットポイントの利用
- マネーマネジメントの要約とトレードのガイドライン
- 株式への応用
- アセットアロケーション
- 投資一任勘定と投資信託
- マーケットプロファイル
- 第17章 株式と先物の関連性――市場間分析
- 市場間分析
- プログラム売買――究極的な関連性
- 債券と株式の関連性
- 債券とコモディティの関連性
- コモディティとドルの関連性
- 株式のセクターと業種
- ドルと大型株
- 市場間分析と投資信託
- レラティブストレングス分析
- レラティブストレングスとセクター
- レラティブストレングスと個別株
- 市場のトップダウンアプローチ
- デフレシナリオ
- 市場間の相関
- 市場間ニューラルネットワークソフトウェア
- 第18章 株式市場の指標
- マーケットブレドゥスを測る
- サンプルデータ
- 市場平均の比較
- 騰落ライン
- 騰落ラインとのダイバージェンス
- 日足の騰落ラインと週足の騰落ライン
- 騰落ラインのバリエーション
- マクレランオシレーター
- マクレラン総和指数
- 新高値銘柄数と新安値銘柄数
- 新高値・新安値指数
- 値上がり銘柄の出来高と値下がり銘柄の出来高
- アームズインデックス
- TRINとTICKの対比
- アームズインデックスの平滑化
- オープンアームズ エクイボリュームチャート
- キャンドルパワー
- 市場平均の比較
- 第19章 要点整理――チェックリスト
- テクニカル分析のチェックリスト
- テクニカル分析とファンダメンタルズ分析の調整
- 公認テクニカルアナリスト
- マーケット・テクニシャン・アソシエーション
- 世界に広がるテクニカル分析
- テクニカル分析の別称
- FRBの最終的な承認
- 付録A 上級テクニカル指標
- DI
- HPI
- STARCバンドとケルトナーチャネル
- DIの計算式
- 付録B マーケットプロファイル
- マーケットプロファイルグラフ
- マーケットストラクチャー
- マーケットプロファイルの組成原理
- 値幅展開とプロファイルパターン
- 長期の市場活動を追いかける
- 付録C トレードシステム構築の要点5段階プラン
- ステップ1――まずアイデアを練る
- ステップ2――アイデアをもとに客観的なルールを作る
- ステップ3――チャート上で視覚的にチェックする
- ステップ4――コンピューターを用いて正式な検証を行う
- ステップ5――結果を評価する
- マネーマネジメント
- 付録D つなぎ足
- グレッグ・モリス 期近限月足(ニアレストコントラクト)
- 2番限足(ネクストコントラクト)
- ギャンコントラクト
- つなぎ足
- 期間固定つなぎ足
かなりのボリュームがあるのが分かるでしょう。
全部で600ページを超える量となっています。
この本の素晴らしいところは、トレードの総合的な教科書として利用できるところ。
1から全部読む必要なんてありません。
自分が知りたい知識のところを開いて学習できる点だと思います。
なかでも特にボクがよかったと思った感想はコチラ。
- ダウ理論をベースにしたテクニカル分析が学べた
- チャートパターンが図解入りで分かりやすい
- トレンドラインなどのナナメに引くラインがとても参考になった
- エリオット波動の奥深さにうなった
- 図解にミスがあるのがたまにキズ
ダウ理論をベースにしたテクニカル分析が学べた
本書を読むと、ダウ理論こそテクニカル分析の基礎だということがドンドン分かってきます。
トレンドの定義・ダイバージェンスの原理・リトレースメントの比率など、ことあるごとにダウ理論がベースであることが解説されています。
ダウ理論自体の解説も本書にありますが、どうテクニカル分析に活用されているかも解説されているのが本書の特徴だと思いました。
チャートパターンが図解入りで分かりやすい
ボクが一番知りたかったチャートパターン。
それが図解入りでとても分かりやすかったです。
また、チャートパターンを活用した場合の利食い目標値なども大変参考になりました。
本書で基本的なチャートパターンと考え方を知り、実際のチャートで検証してモノにしていく。
その繰り返しで少しずつトレードが上達していったと思います。
トレンドラインなどのナナメに引くラインがとても参考になった
ボクがトレードで活用しているトレンドラインの使い方は、ほとんど本書から。
特にトレンドラインを引き直す際の考え方は、とても参考になりました。
また、ファン理論や「3」という数字の重要性について注目するようになったのも、本書の影響です。
エリオット波動の奥深さにうなった
以前からエリオット波動については知っていたつもりでしたが、本書を読むことでエリオット波動の奥深さに思わず「ムムム」とうなってしまいました。
特に修正波に関しては、ここまでパターンがあるのかと大変勉強になりました。
かなり細かく書かれているので、いきなりトレードで活用すると混乱してしまう可能性が高いと思います。
ただし、チャートパターンにも密接関係する内容なので、けっこう重要。
また「エリオット波動?なんじゃそり?」という方にも、丁寧に解説されているので勉強になると思います。
図解にミスがあるのがたまにキズ
よく読むと、画像に多少誤植などがあるみたいです。
(Kindle版は知らないですが・・・)
ただ、文章をしっかりと読めば分かる範囲内ですから、そこまで気にならないと思います。
実際ボクも、Amazonのレビューを見るまでは気づかなかったぐらいですから。
口コミ
- 口コミの総数が80件以上(Amazon)
- 評価は☆が4.2(Amazon)
- 色あせることがないテクニカル分析の人気書籍
否定的
肯定的
本書を読めば、相場に向き合う際の最低限の準備はできていると考える。
易しく詳しく書かれているのでテクニカルがについて詳しくない人にこそ読んでほしい。
この本をマスターすれば億トレなんて簡単かもしれないね
口コミはこんな感じです。
次は、「じゃあどんな人が読んだらいいの?」の説明します。
読むべき人
- 値動きの基礎を学びたいひと
- テクニカル分析を勉強したいひと
- チャートパターンを体系的に学びたいひと
個人的にはどんなレベルのトレーダーにも参考になる部分があると思います。
経験を積んでから後で見返してみても、「なるほどな」と新たに感じたりします。
値動きの基礎を学びたいひと
本書ではダウ理論やトレンドの定義など、トレードの基礎の部分をしっかりと解説してくれています。
なんとなくトレードを始めてしまったひとや、これからしっかりと基礎を学んでいきたいと思っている方にはオススメです。
テクニカル分析を勉強したいひと
あらゆるテクニカル分析が網羅されている本書では、きっとアナタのトレードに役立つ情報があるはず。
興味があるテクニカルだけを読んでも勉強になると思います。
また、新たな知識の吸収としても役立つでしょう。
チャートパターンを体系的に学びたいひと
ボクのように、トライアングル・ヘッドアンドショルダー・ウェッジなどなど、もっとチャートパターンを学びたいひとにもオススメです。
最近ではブログなどでも情報を入手できますが、体系的に押さえておきたいと思ったら本書がいいかなと思います。
トレーダーなら必ず手元に置いておきたい一冊といえるでしょう。
まとめ
- テクニカル分析の必要な知識をギュっと一冊にまとめた本
- 値動きの基礎から学べる
- トレーダーであればもれなく読んでほしい
ではまた、noujiでした。
川西 能司
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