投稿日:2020年11月8日 | 最終更新日:2023年1月13日
こんにちは、川西です。
ブログなどでも紹介されることが多い「高勝率トレード学のススメ」
タイトルは怪しさ満点ですが、多くのトレーダーがおすすめする本なので、気になりますよね?
こんな悩みを解決します。
- 要約・感想
- 口コミ
- 購入すべき人
一言でいえば、トレードで勝つために大切なポイントをギュっと詰め込んだ一冊。
FXで安定して勝てるようになりたいって思っているあなたにおすすめです!
『高勝率トレード学のススメ』基本情報
『高勝率トレード学のススメ』の基本情報を見ていきます。
- 書籍:高勝率トレード学のススメ
- 著者:マーセル・リンク
- 出版月:2006年10月3日初版
- 出版社:パンローリング株式会社
- 定価:6,380円
著者のマーセル・リンクさんのプロフィールがこちらです↓
リンクフューチャーズ・ドットコムの創始者であり、TradeStationのコンサルタントとしても活躍。
リンクフューチャーズ・ドットコムのウエブサイトでは、トレーディングコミュニティーをはじめ、日々の市況解説、テクニカル分析のノウハウ、トレーディングシステムの開発、トレーニング、セミナー、マーケティングなど、トレーダーに不可欠な各種情報を幅広く提供している。
~目次~
第1部:トレーディングの心得
第2部:ニュースの利用
第3部:テクニカル分析
第4部:プランに基づくトレーディング
第5部:自己管理
『トレードを始める前の心構え』『トレード手法』『資金管理』『マインド』『検証方法』など、まさに勝てるトレーダー像が綺麗にまとまった一冊といえるでしょう。
そのため、FX初心者~上級者にいたるまで幅広いトレーダーから支持されています。
ボク自身もいまだに何度も読み返していますが、その都度新たな発見・反省をさせられます。
要約
本は600ページ近いボリュームで構成されています。
ページが多くても、ひとつひとつの項目は非常に読みやすく、勉強になるものばかりです。
そのなかでも各章のポイントである部分を紹介します。
- 現実的な目標を立てる
- ニュースに頼りすぎない
- 複数の時間足で視野を広げろ
- トレンドの方向に仕掛ける
- トレードプランを立てる
- 規律を持ちなさい
現実的な目標を立てる
トレーディングは簡単なものではなく、だれもがすぐにマスターできるものではない。一夜にしてトレーディングのプロになれるなんてことはあり得ない。マスターするのには時間がかかるという現実を知るべきだ。授業料として支払ったものの元がが取れるようになるには2年から5年はかかるだろう。出典:『高勝率トレード学のススメ』p84より
本書でもあるとおり、トレードで安定して稼げるようになるには、長い学習期間が必要です。
この学習期間中は、とにかく『資金を減らさないこと』『学ぶこと』に集中すべきと本書では述べています。
相場はプロたちも参加してくる世界。
「最初から儲(もう)けるのだ」というのは、あまりにも非現実的な計画といわざるをえません。
数年の学習期間を終えて、手元に資金が残っていれば、利益はおのずとついてくるようになります。
そのためには、大切な資金を減らさないことが大切。
資金があればトレードを続けることができ、経験と知識を積むことができると著者は教えてくれているのです。
ニュースに頼りすぎない
大衆が得る情報は、何かで見たり聞いたりしたものがほとんど。つまり、だれかが知っていることをあとで知るにすぎない。出典:『高勝率トレード学のススメ』p118より
章のタイトルは『ニュースの利用』ですが、著者が言いたいのは「ニュースに頼りすぎるなよ」ということ。
どんな情報も私たち一般トレーダーにたどり着くのはいつも最後で、情報を得たときには市場ではすでに織り込み済みなのです。
ですから、訳知り顔で語る評論家やネットの情報などでトレードすること自体、非常にリスクがある行為といえます。
複数の時間足で視野を広げろ
ひとつの時間枠しか使わないということは、ウッドとパターだけでゴルフをやるようなものだということに気づいた。ゴルフでスコアを上げるには、距離や状況に応じたクラブが必要なのだ。トレーダについてもまったく同じで、基本的なツールだけでなく、もっと広範にわたるツールが必要である。出典:『高勝率トレード学のススメ』p146より
複数の時間足を見る場合のメリット
- メジャーなトレンド方向がわかる
- 支持線・抵抗線の位置がつかめる
- 損小利大を狙える
- オーバートレード防止に役立つ
- 市場のいきすぎがわかる
- エントリーのタイミングを的確につかめる
- 期待できる利益を計算できる
1つの時間足しか使わない場合のデメリット
- 重要な市場水準がわからない
- 押しや戻りにつかまる
- 市場のいきすぎに気づかない
- トレンドに逆らってトレードする
- 仕掛けるタイミングを外す
- オーバートレードする
- 手じまいが早くなる
マルチタイムフレーム分析について詳しく取り上げている本は少ないですが、本書ではその重要性から、ページをさいて説明してくれています。
ボク自身がマルチタイムフレーム分析を始めたのも、本書がキッカケでした。
トレンドの方向に仕掛ける
必ず反転するはずだからと言って、相場に逆らうトレーダーは多い。短期間の逆の動きをとらえてわずかな利ザヤ稼ぎを狙ったり、天底をとらえて大きな稼ぎを狙うトレーダーたちがこれに当たる。結局彼らは、長期トレンドに反した勝ち目のないトレードをする羽目になる。
出典:『高勝率トレード学のススメ』p173より
高勝率トレーダーを目指すのであれば、何よりもまずはメジャートレンドの方向にトレードすることが大切。
これを守り続けるだけでも勝率は大幅に改善されます。
以下はトレンド方向にしかける場合のメリット
- 高勝率トレードにつながる
- 相場の流れに逆らわずにすむ
- 大きな利益をつかめる
- リスク管理がしやすい
トレンド方向に仕掛けるのは、高勝率トレードの核となる部分です。
そのため本書のテクニカル分析の章では、トレンドについて多くのページがさかれています。
テクニカル分析の章では、インジケーター・オシレーターなどについても説明がたくさんありますが、それもトレンド方向へ仕掛けるためのツールとして使い方がほとんどです。
ざっくりいえば、
「トレンド方向に仕掛けましょう。ダマシもあるのでオシレーターを使いましょう」
という感じ。
トレードプランを立てる
良いトレーダーというものは、市場が開く前に下準備をすべてすませ、市場が提供してくれるものに備えるものだ。こういったトレーダーが行うトレードに気まぐれなものは一切ない。
出典:『高勝率トレード学のススメ』p349より
本書では『トレーディングプラン』と『ゲームプラン』という言葉で分けられている。
- トレーディングプラン→トレード手法・資金・リスク管理
- ゲームプラン→1日のトレードシナリオ
言い方はそれぞれだが、トレーディングプランはマイトレードルールといえるでしょう。
トレードルールがなければ、一貫性のないトレードになってしまいます。
期待値の高いトレードルールを作ることで、高勝率トレードにつながるのです。
一方、ゲームプランはその日のトレードシナリオ。
シナリオを立てておくことで、計画的にトレードを行うことが可能です。
トレードルールに基づいて、どの通貨で攻めるか?どこで仕掛けるか?どこで損切るか?など、事前に決めておけば、冷静に市場にのぞむことができるでしょう。
規律を持ちなさい
やるべきことは分かっているのに、なぜ間違ったトレードを繰り返すのか。それは、正しいことをやるように規律ができていないからである。
出典:『高勝率トレード学のススメ』p483より
トレードで成功するためには、多くのスキルを学ぶ必要があります。
その中でも、規律を持つことは成功するための大切な要素です。
本書では規律あるトレーダーになるための考え方のポイントをたくさん上げてくれていますが、ここでは僕が特に重要だと思う点を紹介します。
- トレーディングをビジネスと考えよ
- 自分の行ったトレードを見直せ
- パフォーマンスをチェックせよ
- トレーディングルールを作り、常に目の届く場所に掲げろ
- トレーディング戦略を立て、それに従え
- 毎回トレードをする前に「このトレードは正しいか」と自問自答せよ
どんなに素晴らしいルールを作ったところで、守らないと意味がないですからね。
規律というのは、メチャクチャ大切な部分だと思います。
感想
ボクがこの本を最初に手にしたのは、FXを初めて2年目くらいだったと思う。
「そう、そうなんだよ」
「もっと早くこの本に出会っていれば…」
そんな思いがブワッとでてきたのを覚えています。
まさに金言(きんげん)にあふれた本書は、FXをするのであれば読んでおいた方が良い1冊
ボクの感想はこんな感じ
- まずは生き残ることが大切だと思えた
- トレード日記・記録のとり方の参考になった
- FXの教科書として、おすすめ!
- トレードの王道だ!
- 印象深かったこと
- トレード手法ではない
まずは生き残ることが大切だと思えた
FXを始めたころは「稼ごう」という気持ちばかり強く、レバレッジをかけたり、損切りを嫌がったりしていました。
でも、本書を読むことで自分が相場で退場するひとたちと同じことをしているのに気づかされました。
そこからは『稼ぐより生き残るにはどうすればいいだろうか?』という視点が強まった。
トレード日記・記録のとり方の参考になった
ボクは本書を読むより前にトレード記録をつけていましたが、けっこう適当でした。
この本では、トレード日記などにどういう記録を残せばいいか丁寧に説明してくれているので、大変参考になりました。
特にポジションの保有時間は目からうろこ。
「損小利大にならないのはこういうところだな」と新たな気づきを与えてくれたのです。
FXの教科書として、おすすめ!
FXの本は世の中にたくさんありますが、この『高勝率トレード学のススメ』はおすすめです。
多くの本は手法や資金管理など、ひとつの内容に特化している本ばかりです。
あったとしても、内容が薄いケースが多々あります。
FXで勝つための必要な知識を総合的に学びたいのであれば、本書が一番だとボクは思います。
誤解しないでもらいたいのは、本を読めばFXが上手くなるというわけではないということ。
本書にある内容をひとつひとつ実践していかないと上達は見込めません。
逆をいえば、丁寧にやりこめば確実に力がつくといえるでしょう。間違いない。
トレードの王道だ!
ある程度FXに精通した人なら、要約見ただけでわかると思う。
「トレンドフォローに徹しろということでしょ?」と
そう、本当にそれ。
本書で書かれているのは、トレードの王道であるトレンドフォローの大切さです。
相場分析もインジケーターやオシレーターも、トレンドにうまくのるための手段ともいえます。
「そんなの知っているよ」というひともいるでしょう。
ただ、ボクはこれで成績が安定した。
印象深かったこと
本の中に「ネコのソフィー」という項目があります。
詳しくは本書にゆずりますが、『トレード回数が減る=利益が減る』ではないということを教わりました。
むしろパフォーマンスが向上したのです。
トレード手法ではない
テクニカル分析の章に多くのページがさかれていますが、いわゆる手法に関する記述はありません。
ライン・オシレーターの説明はありますが、どれもトレンド分析に必要なものばかりです。
要するにトレード手法はさほど重要ではないということですね。
口コミ
- 口コミの総数が80件以上(Amazon)
- 評価は☆が4.4(Amazon)
- 販売から14年以上経っても色あせない、人気書籍
今でも多くのトレーダーから読まれるロングセラー。
トレンドフォローに時代は関係ないのでしょう。
なので、今からでも読むのは遅くないってことがわかりますね!
否定的
肯定的
口コミはこんな感じです。
次は、「じゃあどんな人が読んだらいいの?」の解説します。
読むべき人
- FX初心者
- 安定して勝てていない人
- マルチタイムフレーム分析をやりたい人
- トレンドフォローに徹したい人
FXで勝てるようになるためには、長い時間がかかります。
その時間を少しでも縮めたい人にはピッタリの参考書といえるでしょう。
FX初心者
とにかくFX初心者にはもれなく読んでほしい。
なぜなら、FXで生き残るために必要な知識が書かれているから。
ボクも含めて、多くのトレーダーが貴重なお金を失ったり、相場から退場したりします。
たしかに書かれていることを実践するのは非常に面倒くさいです。
でも、その手間が実は成功への一番の近道であることは間違いありません。
安定して勝てていない人
本書では高勝率トレードにつながるチェックリストが、各項目に用意されています。
その項目をひとつひとつ見直し改善していくことで、だんだんと安定して勝てるようになります。
マルチタイムフレーム分析をやりたい人
テクニックとしてマルチタイムフレーム分析をすすめる本は多いです。
しかしながら、なぜマルチタイムフレーム分析が必要なのかを解説してくれる本はあまりありません。
理由が腑(ふ)に落ちて、初めて行動につながるとボクは思います。
トレンドフォローに徹したい人
「トレンドはフレンド」の格言があるとおり、トレンド方向にエントリする重要性を本書ではこれでもか!というぐらい説いています。
逆張りをしかけたり、天底をつかもうとしたりで資金を失っていませんか?
まとめ
- トレードに勝つための必要な知識をギュっと一冊にまとめた本
- トレードの王道をひたすら繰り返す
- FXに取り組む姿勢が学べる
- FX初心者はもれなく読んでほしい
ではまた、noujiでした。
川西 能司
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