投稿日:2023年1月24日 | 最終更新日:2023年2月25日
・三角持ち合いを学んで、エントリーパターンを増やしたい!
そんな悩みに答える記事です。
チャートパターンを活用したエントリーは、シンプルで強力です。
それゆえに、エントリーパターンに取り入れたいという人も多いでしょう。
チャート上によく出現するから、トレードチャンスもたくさんあるしね。
でもですね、形だけ覚えてエントリーしたところで、ダマシにあうばかりで勝てません。
「おっ、三角持ち合いだ!それー」
とかやっても、なかなかうまくいかないんですよね。
僕もチャートパターンを取り入れた当初は、思うほど勝率も利益率も上がりませんでした。
実は、三角持ち合いをうまくエントリーに活用するにはコツがあるのです。
そこでこの記事では、三角持ち合いの使い方のポイントを、トレード歴10年目のボクなりの視点で解説していきます。
チャートパターンに取り組んでみたいと思っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
三角持ち合い(保ち合い)とは?
三角持ち合い(保ち合い)とは、高値と高値を結んだラインと、安値と安値を結んだラインから成る三角形状のチャートパターンのことです。
トレンドの調整相場やレンジ相場において、よく出現するパターンとして知られており、持ち合いを抜けた方向に動くという特徴があります。
値動きが予想しやすい形なので、三角持ち合いをチャート上に見つけることができれば、絶好のトレードチャンスといえるのです。
ちなみに似たような形に【ペナント・ウェッジ】というものがあります。
詳しくは別記事で紹介しています。
3種類の三角持ち合い
三角持ち合いには、次の3つのパターンがあります。
- 均衡(対称)型
- 上昇型
- 下降型
それぞれの特徴を見ていきましょう。
◉均衡(対称)型
均衡型は、高値と高値、安値と安値を結んだラインによって作られるパターンです。
高値は切り下がっていますが、安値は切り上がっており、だんだんと値幅が小さくなってきます。
一般的には、トレンドの小休憩とも言われています。
そして、再び直前のトレンド方向に抜けることが多いです。
上の図では、前のトレンドが上昇トレンドだったケース。
下降トレンドであれば、逆になります。
◉上昇型
上昇型は、安値切り上がりラインとレジスタンスライン(水平線)によって三角形を作っているパターンです。
買いの圧力が強く、安値がだんだんと切り上がっていきます。
最終的にはレジスタンスラインを上にブレイクする可能性が高いパターンです。
もちろん100%ではありませんが、買いを仕掛ける心の準備をしておくだけでも全然違いますよね。
◉下降型
下降型は、高値切り下がりラインとサポートライン(水平線)によって三角形を作っているパターンです。
売りの圧力が強く、高値がだんだんと切り下がっています。
最終的にはサポートラインを下にブレイクする可能性が高いパターンです。
チャート上に見られたら、売りを仕掛ける準備をしておきましょう。
三角持ち合いを活用したエントリーパターン
続いて、三角持ち合いを使ったエントリー方法について紹介します。
チャート上に三角持ち合いを見つけたときに、初心者でも勝ちやすいエントリー方法として次のパターンがあります。
- ブレイクを狙ったエントリー
- ブレイク後の押し目・戻り目を狙ったエントリー
では、早速みていきましょう。
エントリーポイント1【ブレイク】
1番シンプルなのが、ブレイクを狙ったエントリー方法。
三角持ち合いはもみ合った後、上か下にブレイクします。
そのブレイクする方向に仕掛けるのです。
◉均衡(対称)型
◉上昇型
◉下降型
パターンの特性をわかっていれば、ブレイクする方向も判断しやすいです。
また、明らかな三角持ち合いほど、ブレイクしたら大きな値動きとなります。
(みんな意識するからね)
いち早くパターンに気づけば、大きなチャンスを逃がさずにすむでしょう。
エントリーポイント2【ブレイク後の押し目・戻り目】
もうひとつ紹介したいのは、ブレイクした後の押しや戻りを待ってからエントリーする方法です。
三角持ち合いは、多くのトレーダーが意識しているパターンです。
そのため、ダマシも多いという特徴があります。
そこでダマシをさけるため、
三角持ち合いをブレイクした後の押しや戻りを確かめてからエントリーします。
◉均衡(対称)型
◉上昇型
◉下降型
三角持ち合いをブレイクすると、大きな値動きとなることがあります。
それゆえに、「チャンスを逃したくない」「大きく稼ぎたい」と思って、慌ててエントリーして失敗することも多いポイントといえるでしょう。
ブレイクしてから押しや戻りを待ってエントリーする方法は、より安全にトレードしたい方にピッタリです。
なぜなら、相場の流れが決まってからエントリーする方法だから。
ブレイクにうまく乗れなかったとしても、安全にエントリーできるポイントはありますから、あせらないことが大切ですね。
ダマシを避ける5つのポイント
三角持ち合いを活用したエントリーは、分かりやすく利益にもつながりやすいといえます。
一方、100%の勝ちを保証するものではありません。
特に三角持ち合いを難しくしているのが『ダマシ』です。
チャートパターンやエントリー方法だけ覚えても、ダマシにあう可能性があります。
そこでダマシを避けるには、次のポイントに注目してみてください。
- 長くて大きな三角形を狙う
- きれいな三角形を狙う
- 上位足の方向を確認する
- トレンドを確認する
- 押し目・戻り目を待つ
5つのポイントを意識しながら三角持ち合いをチャート上に見つけてみましょう。
きっと精度の高いトレードにつながると思います。
1.長くて大きな三角形を狙う
三角持ち合いのブレイクは、持ち合い期間が長いほど勝ちやすいです。
なぜなら、より多くのトレーダーから意識されるからです。
下のチャートをご覧ください。
大きな三角持ち合いを抜けたブレイクの方が、ダマシも少なく、大きく動いているのが分かりますよね。
だから、三角持ち合いでダマシを避けるにはより多くのローソク足を意識するようにしましょう。
2.きれいな三角形を狙う
三角持ち合いの形がきれいなほど、ブレイクは成功しやすいといえます。
というのは、多くのトレーダーがパターンを認識しやすいからです。
ちなみに、これは三角持ち合いのどのパターンでも共通していえること。
例えば、下の上昇型のチャートをご覧ください。
上にブレイクするまでに、レジスタンスライン(赤)とトレンドライン(青)のあいだで何度も反転していますね。
ラインとラインのあいだに挟まれて、少しずつ値幅が小さくなっています。
そして最終的に行き場がなくなって、ブレイク。
このようにきれいな三角持ち合いは、大半のトレーダーが「このラインは意識されているな」と考えます。
だから、きれいな三角持ち合いほど、大きな値動きとなり、ブレイクが成功する確率も高くなります。
一方、下図をご覧ください。
レジスタンスライン(赤)をいったりきたり、ウロウロしています。
反発しているかどうかも微妙。
つまり、ラインが機能しているかどうかは、見ている人により判断が変わってくるのです。
このような場合、意識しているトレーダーも少ないので、値動きが少ない場合が多いです。
また、ブレイクが失敗に終わったことを確認してから、逆張りで仕掛けるトレーダーたちも控えているので注意が必要といえるでしょう。
三角持ち合いは、高値と高値、安値と安値にラインを引いて作られる三角形です。 実際のチャートでは、3つの高値と3つの安値が組み合わされ5つの波で三角持ち合いが作られることが多いといわれています。 これはエリオット波動という波の原則が深くかかわっています。
カンタンに言えば、上下ともに3回以上反発してからブレイクする可能性が高いというわけです。
3.上位足の方向を確認する
三角持ち合いでのエントリーも、上位足チェックは欠かせません。
より上位の時間足の影響を、強く受けるからです。
例えば、日足が下図のような上昇トレンドの局面の赤枠部分だとしましょう。
大きな流れが上なのですから、下位足でトレードするときも上へのブレイクを狙ったほうが勝率も値幅も大きいのは分かりますよね。
赤枠部分を1時間足でみました。
日足が上昇トレンドのなか、1時間足で上昇型の三角持ち合い。
買いを仕掛けるほうが、優位性が高いのは間違いないですね。
えっ、
同じ状況で1時間足の下降型がでたらどうするかって?
もちろん、見送るだけです(笑)
そりゃ、下に大きく動く可能性だってありますよ。
ですが、ムリして難しいトレードをする必要はどこにもありません。
優位性の高いトレードだけに絞ったほうがトータルで利益は残りますよ。
4.トレンドを確認する
三角持ち合いは、言ってしまえば「トレンド途中のもみ合い」です。
つまり、トレンドがでていない状況の三角持ち合いは、ダマシの可能性が高いということです。
これを回避するためにも、上位足でトレンドがでていることをチェックしておきましょう。
トレンドの強さを判断するのには、以下の2つがオススメです。
- 移動平均線(傾きで強さが分かる)
- ボリンジャーバンド(バンドの開きで強さが分かる)
上位足のトレンドを見ることで、エントリーチャンスは減るかもしれません。
しかし、勝率・値幅はぜんぜん違いますから、粘り強くタイミングを待ちましょう。
5.押し目・戻り目を待つ
先ほど三角持ち合いは、「トレンド途中のもみ合い」と説明しました。
見方を変えれば、もみ合いを抜けたらトレンドの継続か終わりということです。
仮に上昇型から上にブレイクして、上昇トレンドが継続したとしましょう。
上昇トレンドが続くということは、トレンドライン(青)を割らずに上昇していくのが基本です。
別の言い方をすれば、価格が下落(押し目)してきても反転するということです。
このような押し目はよくあります。
ですから、ブレイクで慌ててエントリーする必要はありません。
落ち着いて、その後の値動きを確認しましょう。
三角持ち合いの利確目標と損切りの目安
チャートパターンをトレードに活用するメリットに、利確と損切りの目標設定がしやすい点が挙げられます。
- 損切りは、直近の高値・安値を目安にする
- 利確目標については、三角形の高さを目安にする
詳しく見ていきましょう。
損切りの目安
損切りラインの目安は、ブレイクする直前の高値・安値のすぐ下にいれるのがセオリー。
なぜなら、そこを抜かれるとトレンド自体が終わるからです。
◉均衡型
◉上昇型
◉下降型
ブレイク後の押し目・戻り目でエントリーしていく場合は、それまでのレジスタンスライン(またはサポートライン)を損切りの目安として活用するのもわかりやすいですね。
遠すぎる損切りラインは負けたときに大きな損失となります。
トレンドが終わったと判断できるポイントに設定するようにしましょう。
利確目標
利確はトレードで最も難しい技術といわれています。
かくいうボクも、利確はまだまだ下手くそで苦手。
しかしながら、三角持ち合いは利益目標も立てやすいという特徴があります。
損切りラインも分かりやすいので、エントリーの前にリスク・リワードの計算もカンタンです。
ぜひ参考にしてみてください。
◉均衡型
均衡型の利益目標の目安は2パターンあります。
ひとつ目は、最も縦の幅が広いベースの高さ(AB)を測り、ブレイクポイント(C)に当てはめる方法です。
つまり、AB=CDということですね。
もうひとつのパターンは、トレンドラインに平行なラインを頂点Aから引く方法です。
要するにチャネル(平行)ラインですね。
◉上昇型
上昇型の目標値もカンタンです。
パターンの最も広い縦の高さ(ベース)を測り、
ブレイクアウトポイント(C)から同じ距離を当てはめるだけ。
AB=CDですね。
◉下降型
下降型も考え方は上昇型と同じです。
これらはあくまでも目安ですが、利確のルールとしてはシンプルでオススメです。
もちろん、目標値に届かず戻ってしまうこともあるでしょう。
その場合でも、同じルールで繰り返しトレードを続けることが重要です。
三角持ち合いをトレードに活用するために大切なこと
なんか記事の画像だけを見ていたら、うまくトレードできそうなイメージわきませんか?
ですが、いきなりチャートパターンをトレードに活用しようとしてもムリです。
数学の公式を教わって、すぐにテストを受けるようなもんです。
天才のひとならまだしも、僕らは凡人。
練習は必須。
ですから、まずは次のトレーニングを繰り返しましょう。
- 既存のチャートにラインを引いて、三角持ち合いを見つける
- 三角持ち合いを見つけたら、その後の値動きを追う
- ひたすら繰り返す
結局、アホみたいにラインを引きまくらないと上達しません。
慣れてくると、
「すげー、意識されてる!」
という感覚がわかるようになってきます。
その感覚が身に付いてから初めて、練習ソフトを使って実践的な練習に入ります。
練習の際は、ひとつのテーマに絞るようにしましょう。
三角持ち合いであれば、三角持ち合いのみを徹底的に練習。
ついつい、他のエントリー方法とかもやりがちですが、テーマはひとつで!
他のチャートパターンも覚えよう
チャートパターンと呼ばれるものは、他にもあります。
とくに『ダブルトップ』や『ヘッドアンドショルダー』は、
絶対に覚えておきたいチャートパターンです。
別記事で詳しく紹介していますから、お時間があるときに是非お立ち寄りください。
まとめ
いかがでしたか?
チャートパターンはもちろん必勝法ではありません。
ダマシにあうこともあるでしょう。
ですが、チャート上に出現していることに気づいているか・いないかで、
対応に大きな差が生まれます。
ぜひ練習して、トレードに取り入れていってください。
川西 能司
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