投稿日:2021年4月24日 | 最終更新日:2022年1月13日
- ダウ理論のトレンドとレンジの定義を知りたい
- ダウ理論の目線の切り替えるをするポイントを教えて!
- ダウ理論ではトレンドとレンジの切り替えをどこでするの?
今回は、こんな悩みに答える記事を書きました。
本ブログでたびたび書いているように、ボクはダウ理論をオススメしています。
なぜなら、【目線を固定】できるから。
ダウ理論を活用することで、『買う相場なのか、売る相場なのか』自信をもって相場に取り組めるようになります。
ただしダウ理論でも、どちらに(どこに)目線を固定すればいいかわからない局面があります。
複雑なレンジ相場などのケースです。
そこで、この記事では【トレンド相場・レンジ相場】それぞれでの目線の切り替えポイントを図解入りで解説したいと思います。
実際のチャートを見て、迷った時などはこの記事を照らし合わせてみてください。
ではいってみましょう。
Contents
そもそも【目線の固定】って?
ボクはブログの記事の中で、ちょいちょい【目線の固定】という言葉を使います。
他のトレーダーさんがどういう言い方をしているかは知りませんが・・・
この【目線の固定】という意味は、『買う相場なのか、売る相場なのかを決める』ということです。
例えば、買い目線で固定するということは、どんなに目の前の値動きが下がっていても、買いポジションしか持ちません。
そして、この目線の固定をするのに重宝するのが『ダウ理論※』
ダウ理論では、トレンドをはっきりと定義付けしています。
そのため、ダウ理論に従って目線を固定すれば、優位性のある方向にトレードができます。
目先の値動きでオロオロせず、優位性のある方向にだけ仕掛ける。
ダウ理論で目線を固定するメリットは大きいと思っています。
では、続いてダウ理論におけるトレンドの定義と目線を切り替えるポイントを見ていきましょう。
ダウ理論のトレンドの定義
ダウ理論で定義されているトレンドの条件は、とてもシンプル。
上昇・下降トレンドそれぞれの条件を見てみましょう。
上昇トレンド=買い目線
高値・安値がそれぞれ前の高値・安値より上であること。
つまり、『高値と安値の両方を切り上げている』ことが上昇トレンドの条件です。
下降トレンド=売り目線
高値・安値がそれぞれ前の高値・安値より下であること。
つまり、『高値と安値の両方を下げている』ことが下降トレンドの条件です。
トレンドの条件はいったてカンタンですよね。
トレンドは相場が向かっている『方向』を示しています。
そのため、トレンドがでている方向にポジションを持つことで、勝率がグッと高くなります。
「トレンドはフレンド」という格言をご存じのかたもいらっしゃるでしょう。
それだけトレンドに逆らわず、トレードをするのが重要といえるのですね。
トレンド時の目線切り替えのポイント
トレンドの定義はお分かりいただけたでしょうか?
トレンドは相場が向かう方向を示しているわけですから、トレンド方向にポジションを持ったほうが優位なのは明らかです。
そのため”目線を固定”して、トレンドと反対のポジションをもたないようにすることが初心者のうちは大切だと思います。
では、どうなったら目線を切り替える必要があるのでしょう?
そこで大切な考えが【押し安値・戻り高値】です。
言葉だと少しわかりにくいですが、画像でみればカンタンです。
もう一度おさらいです。
- 押し安値・・・直近の最高値を更新した直前の安値
- 戻り高値・・・直近の最安値を更新した直前の高値
【押し安値・戻り高値】の考え方はお分かりいただけたでしょうか。
ダウ理論では、この【押し安値・戻り高値】を目線の切り替えポイントにします。
下図をご覧ください。
高値1を更新することで、押し安値Aができました。
同じように高値2を更新することで押し安値Bができています。
この動きで、押し安値はA→Bに移動しています。
ここまではカンタンですね。
注意が必要なのはこの後の値動きです。
次の安値では高値を更新することができませんでした。
つまり、高値が更新できなかった『ただの安値』です。
そして青マルのポイントで、高値も切り下げ『ただの安値』も下に抜けてしまいました。
ここのポイント、高値と安値を切り下げましたので、短期的な下降トレンドに入っています。
では、ここで目線を切り替えるべきなのでしょうか?
答えは『NO』です。
なぜなら、押し安値を抜けていないから。
もう一度押し安値の条件を思い出してみてください。
押し安値とは直近の最高値を更新した直前の安値でしたよね。
青マルのポイントの段階では、押し安値Bを下に抜けるまでは買い目線で固定です。
『ただの安値』を下に抜けても目線の切り替えとはなりません。
もちろん、短期的な下降トレンドを築いてるので、下がりやすいといえるでしょう。
しかしながら、押し安値を抜けてない限りは、上昇トレンドは続いていると考えられます。
(この時間足での話)
不用意にショートポジションを持って、バィーンと急上昇にやられるのはこういう局面。
あくまでも目線の切り替えポイントは『押し安値・戻り高値』と覚えておきましょう。
実際のチャートでも見てみます。
どこで目線が変更になるかもう分かりますよね。
チャート右端のオレンジ丸のポイントで、押し安値を下に抜けていますので、ここから先は売り目線で相場に臨むようにします。
ちなみチャートに表示させているのは『SwingHL-mesen』という有料ツール。
高値と安値、ダウ理論で大切な『押し安値・戻り高値』を表示してくれるので、ダウ理論をトレードに取り入れたい方にはオススメです。
レンジの定義と目線の切り替えポイント
トレンド以外の状態のことを、レンジと定義します。
相場が常にトレンドであれば、何も言うことはありません。
でも残念ながら、実際の相場は都合よくトレンドがでているとは限りません。
というより、トレンドではない(レンジ)ことがほとんどです。
そこでここでは、レンジのパターンを解説します。
どこでトレンドが始まるのか?目線をどちらで固定しておけばいいのか?をしっかりと押さえておきましょう。
①高値・安値ともに更新できない
Bの安値を切り下げず、Aの高値を切り上げない状態。
トレンドが発生するためには、Aの高値を上に抜けるか(上昇トレンド)、Bの安値を下に抜けるか(下降トレンド)必要があります。
ただし、下降トレンドの場合は押し安値が抜けていないことに注意。
②安値は切り上げたが、高値は切り上げない
Bの安値をDに切り上げたが、Cの高値は切り下げたケース。
本格的なトレンドが発生するには、高値Cを上に抜けるか、Bの安値を下に抜ける必要があります。
高値E、安値Dを抜けても短期的なトレンドが発生しますが、あくまでも安値B・高値Cのハラミのなかだという認識が必要です。
Bの安値をDに切り上げたが、Aの高値は同値となったケース。
トレンドが発生するためには、高値Aを上に抜けるか、Bの安値を下に抜ける必要があります。
上図と同じく、安値Dを抜けても短期的なトレンドが発生しますが、あくまでも高値A・安値Bのハラミのなかだという認識が必要です。
押し安値はそれぞれのケースで変わってきます。
下図をご覧ください。
左側のケースはシンプルですが、右側のケースは少し難しいケース。
高値Aと高値Cは同値、そして安値Bを下に抜けることでダブルトップが完成となります。
相場の反転シグナルとしてもかなり有効ですし、多くのトレーダーたちが狙っています。
ボクもよくトレードで利用しますが、押し安値がまだ抜けていないと反撃される可能性もあるので注意しときましょう。
③高値を切り上げたが、安値も切り下げた
Bの押し安値を下に抜けることで売り目線となり、高値がCより切り下がれば本格的に下降トレンドとなるはずが、高値がCより切り上がり逆の買い目線となったケース。
より上位足のサポート(レジスタンス)ラインにぶつかったときなどに見られます。
トレンドが本格的に発生するためには、高値Eを上に抜けるか、安値Dを下抜けする必要があります。
レンジは大きく分けると上記のようなケースがあります。
レンジが発生しやすい条件とは
レンジは、レンジになる時間足より大きな時間足の高安値の確定時や、押し目・戻り目の確定時によく発生します。
要するに、『上位足の波の転換ポイント』ですね。
波が転換する際は、小さな時間足から順番にレンジになります。
大きな時間足で波を意識し、エントリーをするときに小さな時間を利用する場合、
この考え方はとくに大切です。
また、見ている時間足でレンジとなった場合、上の時間足が影響しているのでは?
と想定することもできます。
このように波を複合的にとらえることで、どちらの方向に向かう確率が高いか見極めることができます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
ダウ理論で目線を固定することで、目先の値動きに惑わされず相場に臨むことができます。
ただし、レンジ相場では目線の固定が難しく感じるかもしれません。
ですから、安定して勝てるようになるまでは、まずはトレンドが発生するのをしっかりと待つようにしましょう。
代表的なレンジと、トレンドが発生するポイントは本記事で紹介しましたので、参考になれば幸いです。
川西 能司
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