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ダウ理論だけでは勝てない?その落とし穴と勝ち続けるための実践法

投稿日:2020年5月25日 | 最終更新日:2025年2月22日

 


「ダウ理論取り入れてみたけど、全然勝てない…」
「そもそもダウ理論って、ホントに勝てるの?」
「トレンドの方向は合っているのに、損切りばかり・・・」

このような悩みを抱えている人も多いでしょう。

勝っているトレーダーのほとんどが、
ダウ理論を取り入れているのは周知の事実だと思います。

なのに、自分がやったら何故かうまくいかない・・・

「なんでだよ!本当にダウ理論って役立つの?」

そう思うのもムリありません。

なぜなら、ダウ理論にも欠点があるからです。

その欠点を知らずに、
ただ取り入れても失敗するのは目に見えています。

そこでこの記事では、
ダウ理論の落とし穴と、勝ち続けるための具体的な実践法を解説していきます。

では、早速いきましょう。

 

そもそもダウ理論とは

ダウ理論とは、
19世紀後半にアナリストとして活躍したチャールズ・ダウという方が提唱した理論です。

トレーダーの多くは、このダウ理論を意識しています。

というのも、
ダウ理論の考え方がテクニカル分析の土台そのものだから。

ダウ理論には6つの基本原則があり、
そのなかの一つに『平均はすべての事象を織り込む』というものがあります。

カンタンに言えば、「チャートがすべてを物語っている」ということですね。

極論すると「FXはチャートを見れば分析できる」ということになります。

この考え方がなければ、そもそもチャート分析(テクニカル分析)は成り立ちません。

だから、多くの投資家がダウ理論を重要視しているのです。

では、そんなダウ理論の基本ルールを確認してみましょう。

(簡単におさらい)ダウ理論の基本ルール

 

ダウ理論には6つの基本原則があります。

  1. 平均はすべての事象を織り込む
  2. トレンドには3種類ある
  3. 主要トレンドは3段階からなる
  4. 平均は相互に確認されなければならない
  5. トレンドは出来高でも確認されなければならない
  6. トレンドは明確なシグナルが発生するまで継続する

 

なかでも押さえておくべきは、次のポイントです。

  • トレンドの定義「高値・安値の切り上げ=上昇トレンド」「切り下げ=下降トレンド」
  • トレンドの継続トレンドが発生したら、ハッキリと終了するまで続いている

 

ダウ理論が多くのトレーダーから支持を得ているのは、

トレンドの判断基準が明確であることに他なりません。

すでに出来上がっている高値・安値を見るわけですから、
トレンドの判断にブレが生じにくいというわけです。

もちろん、
どこの高値・安値を見るかによって、
多少の判断の違いはありますけどね。

いかにトレンドに乗るかが、
FXで利益を上げ続けるカギですから、

ブレないトレンドの判断というのは、
大きなメリットだと言えるでしょう。

また、
トレンドの終了が定義されている
のもダウ理論のメリットです。

例えば、
直近の押し安値・戻り高値を抜けるまで(注)
トレンドは継続していると判断するのが一般的です。


(注)トレンド継続について
トレンド継続の判断基準には、いくつかの考え方があります。
単純に「直近の高値・安値の切り上げ(切り下げ)」で判断するトレーダーもいますが、
どちらにもメリット・デメリットがあるため、自分に合う方法を見つけることが大切です。

上昇トレンドが続く限り買う。
下降トレンドが続く限り売る。

目先の値動きにオロオロせずに、
目線を固定できるのがダウ理論の真骨頂と言えるでしょう。

なお、
ダウ理論の歴史やその他の基本原則も詳しく知りたい方は、こちらの記事で解説しています

ダウ理論については、こちらの記事で詳しく解説しています

テクニカル分析の王道『ダウ理論』の基本からメリット・デメリットまでを解説

2020年11月21日

このように魅力的なダウ理論ですが、
理屈を覚えただけでは勝てないのも事実です。

というのも、
実はダウ理論にはいくつかの“落とし穴”があるからです。

 

ダウ理論だけでは勝てない理由(落とし穴)

シンプルかつトレードに活用できるダウ理論ですが、
それだけ勝つのは難しい理由があります。

  1. シグナルが遅すぎる
  2. 他の時間足の存在
  3. ダマシが多い

ダウ理論をうまく活用するためにも、
上記のデメリットをチェックしておきましょう。

①トレードタイミングが遅すぎる

「上昇トレンドだから買い」
「下降トレンドだから売り」
「トレンド終了だから決済」

ダウによるトレーダでは、遅すぎるという欠点があります。

たとえばダウ理論にもとづいて

【トレンドが発生したらポジションを持って、トレンドが終了したら決済する】

といったトレードルールにしたとしましょう。

下のチャートをご覧ください。

最終的に微益で終わっているのがわかるでしょう。

大きな含み益の時期がありましたが、
途中含み損を抱えたりもして、結局はあまり稼いでいません。

ダウによるトレンド判断だけでトレードすると、
このようにエントリーも決済もタイミングが遅ぎるケースが間々あります。

②他の時間足の存在

見ている時間足によって、
チャートの形は変わります。

仮に1時間足チャートで上昇トレンドが発生したとしても、
日足チャートでは下降トレンド中というのはザラにあります。

でも日足だと・・・

単純に1時間足に強い上昇トレンドがでているからといって、
強気に買いを仕掛けても、上足は売り目線。

あっという間に飲み込まれる恐れがあります。

このようにダウ理論自体はシンプルでも、
複数の時間足が絡み合うことで、判断が難しくなります。

③ダマシが多い

ダウ理論だけの話ではないのですが、
重要なレート付近はダマシが多いです。

「ココを抜けるとトレンド発生だな」
「押し安値下抜けしたら、トレンド終了だな」
「このレートを抜けたらエントリーしよう」

というような具合に、
重要なレート付近は多くのトレーダーが意識しています。

ですが、

実際の相場ではセオリーとは真逆の動きをするときがあります。

例えば、下のチャートをご覧ください。

押し安値をローソク足実体で下抜けしたので、
セオリーでは上昇トレンド終了です。

さらに、ヘッドアンドショルダーも形成しています。

多くのトレーダーが、

「さぁー、ここから下がってくるぞ」

と思う展開です。

ですが、実際の値動きはというと・・・

このような動きは、
リアル相場では日常茶判事です。

なぜこんなダマシが起こるのか?

それは、多くのトレーダーが同じレートを意識しているからです。

つまり、

市場の大口プレイヤー(機関投資家など)が意図的に逆方向へ動かし、
個人トレーダーを振るい落としていることがあるのです。

ようするに、

ダウ理論も絶対ではない

ということですね。

 

ダウ理論のみでトレードをしてみた結果・・・

 

「欠点はわかったけど、ダウ理論だけで本当に勝てないの?」

と疑問に思う人もいるでしょう。

なので、実際にダウ理論だけでトレード検証をしてみました。

検証するにあたって、できるだけ裁量を挟まないように次の条件で行いました。

 

  • 高値・安値の判断:ローソク足6本によるスイングハイ・ロー

  • 時間足:4時間足・1時間足

  • エントリーポイント:トレンド発生でエントリー(ヒゲ含めない)

  • 利確・損切り:戻り高値・押し安値を抜けたら(ヒゲ含めない)

  • 運用期間:2022年1月〜2024年12月の3年間

画像で説明します。

【高値・安値の判断】

高値・安値の基準がブレないように、
スイングハイローを採用。

インジケーターは【SwingHL-mesen】を利用しています。

 

【エントリーポイント】

高値・安値を切り上げ(切り下げ)たらエントリーします。

なお、ヒゲは含まず実体抜けを前提とします。

 

【利確・損切り】

利確・損切りは【押し安値・戻り高値】を抜けたら。

なお、ヒゲは含まず実体抜けを前提とします。

 

高値・安値の判断に少し裁量が入りますが、非常にシンプルですよね。

検証にあたっては上記のルールを適用し、
USD/JPY・EUR/USD・GBP/USDのメジャー通貨で運用しました。

◎検証結果

(注)スワップポイントは考慮していません。内部スプレッドを含めた結果です。
上記はあくまでも個人の検証結果です。決して結果を保証するものではございません。

検証結果から見るダウ理論の特徴と欠点

先ほどの検証結果の結論です。

  • 長期足の方が優位性は高い
  • どの時間足でも勝率は低い
  • エントリー・決済タイミングはかなり悪い
  • どの通貨でも大きなトレンドでの利益が大半を占めている

 

検証を重ねて改めて思ったことですが。

ダウ理論だけでトレードすると、
圧倒的にエントリー・決済のタイミングが遅すぎます

せっかくの大きな利益を吹き飛ばしたり、
建値決済できるのにムダな損失に変えたりと、
そんなトレードが多すぎと感じました。

確かに長期足ほど
ダウ理論はより有効的に機能してきます。

ですが、
あまりにももったいないと感じるトレードが多く、
ダウ理論単体でトレードするのは厳しいと感じる結果となりました。

「じゃ、ダウ理論は結局使えないの?」

そう思うかもしれませんね。

イヤイヤ、ちょっと待ってください。

ダウ理論はうまく活用すれば、ちゃんとトレードに役立ちますから。

じゃないと、多くのトレーダー達が採用しているわけありませんからね。

では、どのようにダウ理論を活用すればいいのか?

次の章では、ダウ理論の欠点を補うための具体的な改善策を解説します。

勝ち続けるためのダウ理論活用法

先ほどダウ理論の欠点が、浮き彫りになりました。

逆を言えば、欠点部分を補えばダウ理論を有効活用できるというわけです。

そのためには、
次のポイントを取り入れるのをオススメします。

  • 相場の方向性を明確にするために利用する
  • 長期足のトレンド方向にエントリーする
  • エントリータイミングは、インジケーターやラインを併用する

ひとつずつ見ていきましょう。

相場の方向性を明確にするために利用する

僕が一番オススメする、ダウ理論の活用法がコレ。

あなたはこれまで、
目先の値動きに振り回されアタフタした経験はありませんか?

「大きく上昇したから買ったとたんに下がった」
「急落に飛び乗ったら、すぐに急上昇してきた」

まるで自分が買う・売るタイミングがバレているように反転していく・・・

そんな経験です。

このようなトレードをしてしまうのは、
買うべき相場なのか・売るべき相場なのか決めていないからです。

ようするに、
目線がハッキリと固定できていないわけですね。

ダウ理論では、
このような目線の固定がカンタンにできます

下のチャートをご覧ください。

【押し安値・戻り高値】を軸に、目線を固定します。

押し安値を下に抜けない限りは、買い目線オンリー

戻り高値を上に抜けない限りは、売り目線だけです。

このように目線を固定することで、
目先の値動きに右往左往せずにすみます。

結果として無駄なトレードが減り、
エントリーの精度が格段に上がります。

これが、ダウ理論を活用する大きなメリットなのです。

 

長期足のトレンド方向にエントリーする

ダウ理論は相場の方向性を決めるのに重宝しますが、

さらに長期足のトレンド方向のみにトレードを限定することで、
優位性を高めることができます。

実際のチャートで説明します。

上は30分足のチャートです。

画面中央付近で、戻り高値を上抜けて買い目線となりました。

そのため買いオンリーで攻めていくケースと言えますが、

長期足である4時間足の戻り高値(青線)は上抜けしていません。

つまり、

  • 長期足⇒売り目線
  • 短期足⇒買い目線

という環境下にあるのです。

先ほどの検証の結果から明らかになりましたが、
ダウ理論は長期足の方がより有効に機能します。

ということは、
長期足の目線に従った方が優位性は高いわけです。

ですから、

短期と長期の目線がバラバラの場合は、
待った方が賢明。

長期足のトレンド方向に目線が一致するのを待ってから仕掛けると、
大きなトレンドの波に乗りやすくなり、無駄な損切りが減りますよ。

 

エントリータイミングは、インジケーターやラインを併用する

検証結果が示したとおり、

トレンドが始めったらエントリー、終了で決済ではあまりに遅すぎます

そのためエントリー・決済の判断には、
別の要素を加味して考えることが大切です。

水平線やトレンドライン、インジケーターを活用して
トレードタイミングを図っていきましょう。

一例ですが、

以下のチャートは検証時の条件に移動平均線を加えたものです。

エントリーは移動平均線を上抜け(下抜け)、
決済は同じく移動平均線の下抜け(上抜け)にしました。

上記のように条件を加えることで、
トレード判断が素早くなります。

このようにダウ理論プラス、
インジケーターやプライスアクションを加えて
エントリー精度を上げていきましょう。

また、
移動平均線やサポート・レジスタンスライン、プライスアクションなど
複数の根拠が重なればより精度は上がってきますよ。

ダウ理論を徹底的に活用するために

ダウ理論の活用法についてイメージはついたでしょうか?

ですが、いきなり実践で試すのはちょっと待ってくださいね。

なぜならダウ理論を使いこなすには、それなりの経験が必要になるからです。

 

例えるなら、

正しいフォームを習って練習を繰り返すスポーツのように。

授業で習った内容を繰り返し復習するように。

ダウ理論に限らず、FXでも繰り返しの練習は必須です。

練習に関しては、
実際のチャートを使いながらでも可能です。

ですが、

それではあまりに時間がかかるし、効率的ではありません。

そこでオススメなのが『FX練習ソフト

過去チャートを使いながら、
好きな時に何度でも繰り返し練習ができます。

土日など、
空いた時間に練習するのにもってこいです。

FX練習ソフトはたくさんありますが、

僕がオススメするのが『TradeTrainer

数ある練習ソフトの中でも、コスパに最も優れていると
自信をもってオススメしています。

あなたがまだFX練習ソフトをお持ちでないなら、
ぜひ検討してみてくださいね。

TradeTrainerについては別の記事で詳しく紹介しています。

【Trade Trainer(限定特典付き)】FX歴10年以上の僕が本音でレビュー!

2024年6月30日

まとめ

いかがだったでしょうか?

ダウ理論の欠点を知らずに運用すると、
相場環境によっては負け続けることもあるとわかったことでしょう。

ですから、ダウ理論を使ってトレードする場合は、
その欠点を補って運用することがポイントになります。

ダウ理論を目線の固定に利用したり、
大きなトレンドのみ使ったり、
利確のルールを変えたりするだけでも大幅に勝率・収益は改善されるでしょう。

あなた自身もぜひ検証を重ねて、ダウ理論を有効活用してみてください。

その際、今回の検証でも使用した Trade Trainer を活用すれば、
手間をかけずに効率的な検証が可能になります。

検証の時間の大幅な削減・効率化につながりますので、
心強い味方として持っていても損はありませんよ。

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川西 能司

川西と申します。 トレード歴12年目になる雑草系トレーダーです。 数々の失敗・挫折を繰り返し、今ではラインを活用したシンプルなトレードに落ち着いています。

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