投稿日:2022年1月23日 | 最終更新日:2023年1月24日
- グランビルの法則って何?
- グランビルの法則どおりにエントリーしても勝てないんだけど・・・
グランビルの法則は、エントリーのタイミングをわかりやすく示したものです。
もちろん、グランビルの法則も絶対的なものではないので、必ず勝てるというものではありません。
ですが相場のクセをよく表しており、相場観を養うのにも習得は必須です。
そこでこの記事では、トレード歴10年目のボクなりの視点で、グランビルの法則を解説します。
ダウ理論を活用する方法や、エントリーの信頼度を上げるコツも紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
グランビルの法則とは
グランビルの法則とは、 ジョセフ・E・グランビルという方が考えたテクニカル分析です。
カンタンに説明すると、レートと移動平均線の位置関係からエントリーポイントを導き出した法則といえます。
法則のなかで8つの売買ポイント(買いパターン4つ・売りパターン4つ)が明示されており、売買のタイミングをつかみやすくなっています。
では8つの売買ポイントはどこなのか?詳しく見ていきましょう。
グランビルの法則 8つの売買ポイント
【買い4つのポイント】
買いポイント①の条件
移動平均線が下降した後、上昇または横ばいとなったときに、終値で移動平均線を大きく上抜けするとき。
買いポイント①は、トレンド転換を狙ったエントリーポイントです。
気をつけたいのは、移動平均線の傾き。
上昇あるいは横ばいになっているときだけ、エントリーするようにしましょう。
傾きが下向きであれば、ローソク足の終値で抜けたとしても、戻り売りが入る可能性も高いです。
買いポイント①の段階で、ヘッドアンドショルダーやダブルボトム、安値切り上げが見られたら、かなり有効なサインとなるでしょう。
買いポイント②の条件
移動平均線が上昇を続けているときに、終値で一時的に移動平均線を下回るとき。
買いポイント②は、トレンドの発生・継続を狙ったエントリーポイントです。
移動平均線が上昇中に、ローソク足が移動平均線を下抜けしたところがポイントになります。
ただし買うタイミングは、ローソク足が移動平均線を再度上抜けしたところがベター。
(あえてリスクをとらなくても、伸びやすいポイントだしね)
やはり移動平均線の傾きには注意
買いポイント③の条件
終値が移動平均線を上回って推移しており、価格が移動平均線に近づくも、下抜かず上昇したとき。
トレンドの継続を狙ったエントリーポイントです。
移動平均線が上昇中に、ローソク足が移動平均線に近づくタイミングに注目します。
移動平均線でローソク足が反発したら、エントリーを仕掛けます。
移動平均線の傾きと、反発を確認してからエントリーするようにしましょう。
買いポイント④の条件
移動平均線が下降しており、価格も大きく離れていること。
移動平均線への回帰を狙った、典型的な逆張りポイントです。
価格が移動平均線から大きく離れたポイントに注目します。
大きな下ヒゲや陽線などを確認してエントリーを仕掛けていきます。
ポイント④はリスクが高く、見送ったほうが賢明。
というのも、まだ下降トレンド中だからです。
いつ戻り売りがはいってきてもおかしくありません。
上位足などをみて、自信があるときだけにしましょう。
【売り4つのポイント】
解説は買いと同じなんだけど、念のためチャートを見ながらイメージを高めてください。
売りポイント①の条件
移動平均線が上昇した後、下降または横ばいとなったときに、終値で移動平均線を大きく下抜けするとき。
売りポイント①は、トレンド転換を狙ったエントリーポイントです。
移動平均線が下降、あるいは横ばいになっているときだけ、エントリーするようにしましょう。
傾きが上向きであれば、ローソク足の終値で抜けたとしても、押し目買いが入る可能性アリ。
ヘッドアンドショルダーやダブルトップ、高値切り下げが見られたら、より有効なサインといえるでしょう。
売りポイント②の条件
移動平均線が下降を続けているときに、終値で一時的に移動平均線を上回るとき。
売りポイント②は、トレンドの発生・継続を狙ったエントリーポイントです。
移動平均線が下降中に、ローソク足が移動平均線を上抜けしたところがポイントになります。
ただし売るタイミングは、ローソク足が移動平均線を再度下抜けしたところがおススメ。
(損切りポイントも近くに設定できるしね)
やはり移動平均線の傾きには注意。
売りポイント③の条件
終値が移動平均線を下回って推移しており、価格が移動平均線に近づくも、上抜かず下降したとき。
トレンドの継続を狙ったエントリーポイントです。
移動平均線が下降中に、ローソク足が移動平均線に近づくタイミングに注目します。
移動平均線でローソク足が反発したら、エントリーを仕掛けます。
移動平均線の傾きと、反発を確認してからエントリーするようにしましょう。
売りポイント④の条件
移動平均線が上昇しており、価格も大きく離れていること。
移動平均線への回帰を狙った、典型的な逆張りポイントです。
価格が移動平均線から大きく離れたポイントに注目します。
大きな上ヒゲや陰線などを確認してエントリーを仕掛けていきます。
いわずもがな、初心者は見送ったほうが賢明。
ムリして大きく狙わずとも、その後の値動きで利益をだせます。
自信があるときだけにしましょう。
移動平均線の期間にオススメってある?
グランビルさんによると、法則は200日移動平均線が有効だそうです。
ただしボク個人の意見としては、グランビルの法則はどんな期間でもある程度機能すると思っています。
なぜなら、値動きの性質を表しているものだから。
ですから、ご自身が使っている移動平均線の数値で問題ありません。
「どの数値がよく反応するだろう」とかいいだしたら、キリがないですよ。
ただ、誰も意識しない数値を使っても仕方ありません。
【10・20・40・80・100・200】あたりは、多くのトレーダーが使っている数値なので、反応しやすいと思います。
どの数値にすればいいかわからない場合は、上記の数値を参考にしてみてください。
ダウ理論と一緒に活用しよう
ここまで解説してきたとおり、グランビルの法則ではレートと移動平均線の位置関係から、エントリーするポイントを示しています。
しかしながら、グランビルの法則だけでは勝てないのも事実。
そこでオススメしたいのが、ダウ理論と一緒に活用する方法。
グランビルの法則とダウ理論を併用することで、より根拠あるトレードが可能です。
詳しく解説していきますね。
そもそもダウ理論とは?
ダウ理論は、多くのトレーダーが意識しているテクニカル分析のひとつです。
詳しくは別記事で解説していますが、相場の流れを把握するのに役立ちます。
このダウ理論の定義では、【押し安値・戻り高値】を抜けない限り、トレンドは継続すると考えます。
● トレンドの継続:押し安値(戻り高値)が更新されるまで、トレンドは継続する
● トレンドの転換:押し安値(戻り高値)を抜けたら、トレンドは終了する
上図のダウ理論の考え方に、グランビルの法則を加えることで、より精度の高いトレードができるでしょう。
グランビルの法則とダウ理論を組み合わせよう
ではどのように、グランビルの法則とダウ理論を組み合わせるのでしょうか?
下図は、戻り高値を抜けていないケース。
移動平均線を上抜けしても、最終的には売り勢力に負けていますね。
まだ下降トレンドが続いている、と判断しているトレーダーが多いからです。
続いて、次のチャートをご覧ください。
青マルのポイントで、戻り高値を上に抜けました。
ダウ理論では、下降トレンド終了です。
そのあとは、グランビルの法則の買いポイントで伸びやすくなっています。
このようにグランビルの法則だけをエントリー根拠にするのではなく、ダウ理論と併用することで、より優位性のあるトレードが可能になるでしょう。
グランビルの法則‐応用編
複数の時間足を活用すれば、グランビルの法則の信頼性がさらに上がります。
下のチャート(4時間足)をご覧ください。
青マルのポイントは、グランビルの法則でいうところの売りポイント③
移動平均線の角度もあり、戻り売りを狙っていきたいところです。
ですが実際のチャートでは、本当に信頼性のあるポイントかはまだわかりません。
そこで短期足に落とし込んで、反発の信頼性を確認します。
短期足(30分足)です。
長期足の移動平均線に押し負けて、短期足も押し安値(赤線)を下に抜け、売り目線と変わりました。
とくに矢印の部分は、かなり信頼性のあるサインといえます。
というのも、【長期足売りサイン③+短期足売りサイン③+ダウ理論売り目線】だから。
短期足では直前にダブルトップになっているので、上級者のかたは①②のポイントで、エントリーしてもイイと思います。
ですが初心者の方はあせらず、押し安値(戻り高値)を抜けてからのほうがオススメですよ。
グランビルの法則で勝率を上げる3つのポイント
グランビルの法則で勝率を上げるために、次の3つのポイントを意識してみてください。
- 他のテクニカル分析と併用する
- 移動平均線の角度が命
- ポイント②、③がオススメ
他のテクニカル分析と併用する
「グランビル使えねー」と感じるのは、必勝のエントリーサインとして考えているからではないでしょうか?
何度も説明してきたように、グランビルの法則だけではトレードの根拠に乏しいです。
どんな手法にもいえることですが、エントリーは根拠が多いほど有利。
ですから他のテクニカル分析と併用するようにしましょう。
移動平均線の角度が命
グランビルの法則は、移動平均線の角度が命です。
移動平均線の角度が下向きであれば、たとえ一時的に上抜いても、再度下値を確かめにいくことがほとんど。
エントリーする方向に対して、移動平均線の角度がどうなっているのかを必ず重視してください。
ポイント②、③がオススメ
グランビルの法則を使ったエントリーポイントは、②と③がオススメです。
なぜなら、トレンドが発生・継続するポイントだから。
つまり勝ちやすいということですね。
一方、ポイント①と④はかなりリスキー。
④はいうまでもなく、逆張りのポイントですからわかりますよね。
問題は①、ここはトレンドが転換するかどうかのポイントです。
「トレンドが転換するかもしれないし、継続するかもしれない」そんなハッキリしない場所なんです。
わざわざ難しいところで勝負する必要はありません。
「わかりやすいところだけトレードをする」そんな意識が大切です。
まとめ
本日のまとめです。
•グランビルの法則とは
レートと移動平均線の位置関係からエントリーポイントを導き出した法則。
8つの売買ポイント(買いパターン4つ・売りパターン4つ)があり、売買のタイミングをつかみやすい
•移動平均線のオススメ期間
グランビルの法則はどんな期間でもある程度機能する
【10・20・40・80・100・200】あたりは、反応しやすい。
•ダウ理論と一緒に活用しよう
グランビルの法則だけでは根拠に乏しい。
ダウ理論と一緒に活用することで、優位性を高められる。
•グランビルの法則で勝率を上げる3つのポイント
- 他のテクニカル分析と併用する
- 移動平均線の角度が命
- ポイント②、③がオススメ
グランビルの法則は相場のクセをよく表しています。
相場観を養うためにも、ぜひトレードに取り入れてみてください。
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川西 能司
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